フルモデルチェンジしたダイハツ『タント』のデザインは、タントのDNAである“親しみ”を進化させるようにデザインされた。
ダイハツ工業デザイン部主査の岩村卓さんは、「タントの持っているDNAである“親しみ”を継続することは、開発当初から開発陣全ての想いだった」という。そこに、いかに新しさを付与していくかがテーマだった。
新しさとは、大きさ感だった。「キャビンをより大きく見せるために、Aピラーの角度を、先代の48度くらいだったものを56度まで立てることで、ルーフ長を(先代よりも)150mmほど長くした」と話す。
その結果、「運転席に座ると、斜め上の広さは群を抜いている。外から見ても、広さや、安心を感じてもらいたいと、Aピラーを積極的に起こした」と述べる。
また、岩村さんは、「優しさにプラスして質感を重視しようと、各部を丁寧に作りこんだ」とし、特に、「ドアの断面も優しい表情を作ろうと、(キャラクターラインの下側を)丸みを持たせながらデザインした」と、親しみを優しさで表現し、そこに新しさである大きさ感を付与したことを語った。