【R-M ベストペインターコンテスト】塗装工世界一決定戦を控え壮行会「表彰台の真ん中に」

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日本代表の菅原健二さん(中央の白いシャツ)と、新和自動社社員一同。その左隣が菊地等社長
  • 日本代表の菅原健二さん(中央の白いシャツ)と、新和自動社社員一同。その左隣が菊地等社長
  • トロフィー
  • 世界大会に向けたトレーニングのプログラム
  • BASF オートモーティブリフィニッシュ部 ディビジョンヘッドの久保田克彦氏
  • 日本代表の菅原健二さん
  • R-M ベストペインターコンテスト 2013 壮行会
  • 菅原さんのトレーニングを担当している上久保和宏さん
  • 世界大会に向けたトレーニングのプログラム

水性塗料による自動車補修塗装技術世界一を決定する国際 R-M ベストペインターコンテスト 2013(主催:BASF)の開催を目前に控え、日本代表の菅原健二氏(新和自動車)の壮行会が広島市内にて開催された。

◆塗装のあらゆる知識・技量が試される世界大会

国際 R-M ベストペインターコンテスト 2013は、フランス・パリ郊外のクレルモンにおいて10月8日から3日間にわたって開催される。このコンテストは、BASFの水性塗料「R-M」を使用し、塗装の実技だけでなく、パソコンによるカラーサーチや、色見本を使った色相並べなど、多岐にわたる試験がおこなわれる。

実技だけ、あるいは知識だけに秀でていても上位に食い込むことは難しく、補修塗装全般についての技術と知識・判断が問われる試験内容となっている。今回はヨーロッパ/アジアに加えてアフリカからも代表が選ばれ、18カ国の代表が世界一の塗装技術者を目指してしのぎを削ることになる。

◆若手技術者のサポートと地域社会への貢献に尽力

壮行会の冒頭で挨拶に立ったBASF オートモーティブリフィニッシュ部 ディビジョンヘッドの久保田克彦氏は「当社は、若手の技術者をサポートするために2009年からベストペインターコンテストをスタートした。2010年に行われた世界大会では、日本代表として参加したホンダボディサービス栃木の永塚伸洋さんが見事優勝という快挙を成し遂げた。2回目の参加となる今回も、広島のはつらつとした青年が優れた技術を披露してくれるものと期待している」と期待を述べた。

また久保田氏は、「BASFでは、人材育成の支援とともに、地元を盛り上げて行く活動もしていきたいと考えている。つい先日には、テレビ番組の「ほこ×たて」で菅原さんが取り上げられるなど、話題になっている。新和自動車の名前を全国区にすることにも役立てたのではと思っている」と地域活性化への取り組みについても説明した。

◆本番を想定した綿密なトレーニング

次いで菅原さんの指導に当たっているテクニカルセールスサポートマネージャーの上久保和広さんが、これまで行ってきたトレーニングの内容を紹介。

上久保氏は、「世界から腕利きの塗装職人が集まるベストペインターコンテストだけに、通り一遍の練習では簡単には勝てない」と述べる。「実技も非常に重要だが、調色をいかに正確に素早く、また塗料の使用料をいかに抑えるかも重要なポイントになる。コンテスト向けの独自に想定したトレーニングのプログラムを用意して、各項目をチャート評価して足りない部分で補う練習を継続的に行ってきた。当初よりもスコアは大幅に向上しており、本人も自信を持たれていると思う。まだまだ時間があるので、最後まであきらめずにがんばってもらいたい」と激励した。

また、前回の世界大会優勝者である永塚さんからもビデオメッセージが送られた。永塚さんは、「大会を前に、自分をできるだけ追い込んでトレーニングすることが重要。現地に乗り込むと、メディアの取材などで、かなり緊張とプレッシャーでガチガチになるが、そのプレッシャーがなかなか楽しいものになるはず」と当時の状況を振り返る。さらに菅原さんへのアドバイスとして、「厳しい時間制限のなかでどれだけやれるか、そのチャレンジを楽しんで欲しい。また、現場には迷惑をかけることになるので最低限の結果を残していかないといけない。塗りの仕上がりならば日本はどの国にも負けないと思う。がんばってください!」と述べた。

◆日本代表の菅原さん「皆さんの期待に応えたい一心。表彰台の真ん中に」

次いで、大会に参加する菅原健二さんが本番に向けての抱負を語った。「色んなプレッシャーを感じてるが(笑)、いまでは腹をくくっている。こういう世界の舞台で戦う機会はなかなか与えられるものではない。皆さんに応援の言葉をかけていただけることはとても嬉しいし、いまはその期待に応えたい一心。絶対に表彰台の真ん中に立ちたい」と力強く決意表明した。

最後に新和自動車の菊地等社長が挨拶に立ち、「補修用の塗料は、これまでの溶剤から水性に移り変わりつつある。その流れがあると聞いて、先に導入されていたホンダボディサービス栃木さんの工場へ見学にいき、水性塗料の知識やノウハウを得ようと導入した。着実に当社も水性塗料への移行は進んでいる」とR-M採用の経緯について説明。

菊地社長さらに続けて、「(菅原)健二が日本代表に選ばれるという話を聞いたときは実はとても驚いたが、彼は仕事を通じて目標に向かうという信念はどこの誰にも負けない強さがある。もちろん、優勝という結果を持ち帰って欲しいが、この仕事を通じて地域社会に浸透し、貢献できることを嬉しく思っている。社員一同これからも水性塗料の普及と地域社会への貢献に取り組んでいきたい」と述べて壮行会を締めくくった。

《北島友和》

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