トヨタ自動車が9月、ドイツで開催されるフランクフルトモーターショー13で初公開する『ヤリス ハイブリッド-Rコンセプト』。同車の詳細が明らかになった。
これは8月25日、欧州トヨタが明らかにしたもの。欧州向け『ヴィッツ』がベースのヤリス ハイブリッド-Rコンセプトに関して、ハイブリッドシステムの内容を公表している。
ヤリス ハイブリッド-Rコンセプトは、モータースポーツで磨いたトヨタのハイブリッド技術を、ロードカーに反映させたコンセプトカー。WEC(世界耐久選手権)に参戦中の『TS030ハイブリッド』と同様の技術が、パワートレインに導入される。
今回、欧州トヨタが公表したハイブリッドシステムの詳細によると、エンジンはトヨタモータースポーツの開発した直噴1.6リットル直列4気筒ガソリンターボの「GRE」(グローバル・レース・エンジン)。これに、2個の強力なモーターを組み合わせたハイブリッドシステム。
エンジンは前輪を駆動。後輪の左右にそれぞれモーター(最大出力60ps)を配置し、後輪を駆動する。このモーターは、市販車の『ヤリス ハイブリッド』と共通。モーターは加速時、エンジンをアシスト。減速時にはジェネレーターの機能を果たす。
ユニークなのは、二次電池の役割として、スーパーキャパシタを採用した点。ルマンやWECレーサーのTS030ハイブリッドの技術を応用した部分といえる。欧州トヨタによると、ヤリス ハイブリッドのニッケル水素バッテリーと比較して、スーパーキャパシタはパワー密度が高く、充放電も素早く行えるメリットがあるという。
また欧州トヨタは、ヤリス ハイブリッド-Rコンセプトのパワースペックを開示。エンジンとモーターを合わせたトータル出力は、414psと公表されている。