【フォード フォーカス 試乗】小気味よくきびきびと…内田俊一

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フォード・フォーカス
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2代目『フォーカス』は、欧州はもとより日本でも、そのハンドリングに関しては高い評価を得ており、3代目がどうなっているかが気になるところであった。結果から述べると、期待を違わず素晴らしいものであった。

3代目フォーカスは、現在フォードがグローバルプロダクトのデザインとして進めているキネティックデザイン(キネティックとは動的な、動きのあるという意)を纏っている。特にサイドから見ると、ルーフラインは後方に行くにしたがって下がり、ウエストラインは上がっていく。これにより躍動感を表現しているのだ。また、ウエストラインとサイドシル付近のプレスラインもその効果を後押しする。このように複数のプレスラインを使うと煩雑になりがちだが、その印象を与えないのは評価できよう。

さて、シートに座ってみると、その柔らかさに驚きを感じるだろう。座面がソフトかつストロークがあるので、ふわっと沈み込むように感じるのだ。もちろん単に柔らかいだけではなく、サイドサポートによってしっかりと腰をホールドしてくれるので、長距離を走っても疲れは少なかった。

いざ走り出すと、クルマがとても小気味よく走ることに心地よい喜びを感じる。アクセルの初期応答性が鋭すぎる気はするものの、エンジンとデュアルクラッチ式のオートマチックの相性は素晴らしく、思い通りにクルマを走らせることが可能だ。また、高いボディ剛性としなやかに動く足回りの結果、郊外のオープンロードはもちろん、街中でもきびきびと、かつしなやかに走ることが出来るのだ。ただし、マニュアルでシフト操作をする場合は、シフトレバーにあるサムスイッチと呼ばれるもので行う必要がある。これは少々使いにくく、パドルシフトの方が使いやすく感じた。

今回は500km程(6割が高速、4割が一般道)試乗した結果、約13km/リットルという燃費であった。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

内田俊一|モータージャーナリスト
1966年生まれ。デザイナーや開発者の言葉を出来るだけ正確に読者に伝えることをモットーに執筆。18年間の自動車関連マーケットリサーチ経験を踏まえ、ユーザーの立場も忘れることはない。また、クラシックカーの分野も得意としている。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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