日本自動車研究所(JARI)は9日、実際の車両にドライビングシミュレーターの機能を持たせた「JARI-ARV(拡張現実 実験車)」を報道向けに公開した。
JARI-ARVはスバル『レガシィ』をベースとしており、ボンネット上に搭載されたフルHDのビデオカメラを設置。このカメラが撮影した映像をフロントガラス前方に配置した3台の42インチにモニターへリアルタイムで映し出すようになっており、運転者はこの映像を見ながら走行することになる。
モニターから流れる映像にはCG(コンピューターグラフィックス)による車両や歩行者を重ねて表示することが可能で、これによって交通事故に発展しやすいシチュエーションを実車で、実際のテストコースを走行しながら体験することができることが最大の特徴となっている。
こうした機能を持つ試験車両は世界的にも例が無く、JARIではこの車両を用い、交通事故を未然に防ぐための予防安全技術の研究に役立てていくとしている。