【メルセデス・ベンツA250 SPORT 試乗】ホットな走りを秘めた大人の高性能車…島崎七生人

試乗記 輸入車
メルセデス・ベンツ A250 SPORT
  • メルセデス・ベンツ A250 SPORT
  • メルセデス・ベンツ A250 SPORT
  • メルセデス・ベンツ A250 SPORT
  • メルセデス・ベンツ A250 SPORT
  • メルセデス・ベンツ A250 SPORT
  • メルセデス・ベンツ A250 SPORT

「A250 SPORT(シュポルト)」、あえて大文字表記、ドイツ語読み。新型『Aクラス』では後からの導入となった同車は、目が覚めるホットな走りの持ち主だ。

ドライブトレーン、サスペンションは、Mercedes-AMGの手が加えられたという。その走りは非常にヴィヴィッドだ。とくにサスペンションは、第一印象こそ「かなり硬い」。だが走り込むと「いかなる状況でも確実にクルマの姿勢を制御しきる安定しきった足」だとわかる。タイヤの接地感は抜けないし、コーナリング姿勢もジワリと一発で決める。一見硬いと思われたサスペンションも、よく観察すると、路面からの入力を大/小、速い/遅い問わず漏らさず吸収、受け止める。

210ps/35.7kg-mと目下シリーズ最強の2リットルターボ・エンジンは、とにかくパワフル。低回転からトップエンドまで、まったく淀みなく回り切る。硬質で切れ味のあるエンジンサウンドも印象的だ。「Sモード」時のシフトダウンで“中吹かし”を入れる7G-DCT(デュアルクラッチ)は、ベースのA180のそれと同様にシフトショックが皆無ながら、パワー、走行状況に見合った的確な自動変速をこなす。100km/hは7速で1600rpm+、6速では2000rpm+。

シングルルーバー付きの「シルバーダイヤモンドフロントグリル」は、かなりの存在感。日陰でもそこだけ光を集めて静かに輝く。さり気ない“挿し色の赤”は高性能車の証で、前後バンパー、ヘッドランプ周囲、内装では空気吹き出し口ベゼル、シートベルト、ステアリング等のステッチに。標準車とのデザインの差異や主張はむしろ控えめだが“大人の高性能車”のムードが漂う。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

編集部おすすめのニュース

特集