ロータスのエリック・ブリエ代表は、シーズンのこれほど早い段階でチームオーダーを出すなどあり得ないと断言。レッドブルがマレーシアGPで引き起こした『マルチ21』騒動を辛口批判した。
セパンではレッドブルがレースの最終スティントでセバスチャン・ベッテルに対して2番手を維持しマーク・ウェーバーに勝ちを譲れという指示を出したが、ベッテルはこれを無視してチームメートをオーバーテイクした。ブリエも過去にドライバーにオーダーを無視された経験があるとしつつも、チームがこの種のオーダーをドライバーに強いるとすればタイトル争いにある程度の見通しが立つからだと語る。
「アドレナリンがセバスチャンにそうさせたのだろうね。だが、F1ドライバーならやってはならない行動だと私は思う。ロータスはシーズン序盤の段階でチームオーダーなど出すわけがない。チャンピオンシップを手にする可能性が出てきたら、今度はもたもたせずにそれを確実にする方法を考えるべきだ」
レッドブルは何らかの制裁をベッテルに課すべきだとブリエは考える。
「トップドライバーは高額報酬を受けている。勤め人が会社の指示に背いてもお構いなしということは絶対にない。最低でも、どうしてそんなことをしたのかを冷や汗をたらしながら釈明する羽目になるはずだ」
ブリエは必要とあらばリーディングドライバーであるキミ・ライコネンに対してもチームオーダーを出すこともあるし、そのときにはきっちりと従わせると断言する。
「ロータスは好き勝手な行動をすることで有名なドライバー(ライコネンのこと)を抱えているが、彼はちゃんとチームと600人の仲間に対する敬意を持っているよ」