鳥取県警は3月21日、警察庁が購入し、同県警の航空隊に新しく配備されることとなったヘリコプターの就航式を実施した。アグスタウエストランド製の「AW109SPグランドニュー」で、習熟訓練を実施した後、今秋には既存機を置き換えるかたちで本格使用を開始する。
今回、鳥取県警に導入されることとなったAW109SPグランドニューは最新鋭の電子機器を搭載した双発エンジンのヘリコプター。計器飛行(IFR航法)に対応したほか、4軸オートパイロットも備えている。最高速度は311km/h、吊り上げ重量は270kgで、鳥取県警が現在使用している「ベル206」よりも性能が大幅に向上した。
警察庁はこれまでに20機以上のAW109Eを購入し、全国の都道府県警に配備しているが、性能向上型にあたるAW109SPグランドニューの配備は今回が初めて。昨年4月に兼松を通し、2機を発注しており、もう1機は佐賀県警に配備される予定となっている。
同型機は鹿児島県のドクターヘリとしても使用されており、同じ距離であれば他機よりも早く到着し、同じ所要時間であれば他機よりも遠くまで行けるという性能の良さはすでに証明されている。
鳥取県警・航空隊では今後、乗員や整備員の習熟訓練を進め、今年10月ごろから既存のヘリコプターと置き換えて本格的な使用を開始する予定だ。