2月2日、AMAスーパークロス第5戦450SXクラスの決勝がおこなわれた。アナハイムのエンジェル・スタジアムを埋めた4万1294人の観客の眼前で勝利したのは、レッドブルKTMのライアン・ダンジー。ヒートレース・LCQでの逆境を跳ね除けて見事な今季初勝利を飾った。
ダンジーはヒートレースでリア・ショックのトラブルに見まわれて走行できず、LCQ(ラスト・チャンス・クオリファイング)でもスタート直後の大アクシデントに巻き込まれ、一時は12位を走行するも、驚異的な追い上げで2位に入り(LCQでは上位2ライダーのみが決勝進出を許される)、波乱を乗り越えて決勝レースに臨んだ。
450SX決勝レース開始と共にJGRMX/トヨタ/ヤマハのジャスティン・ブレイトンが飛び出してホールショットを奪い、モト・コンセプツ・レーシングのマイク・アレッシが2番手に続いた。ブレイトンは第3ターンでクラッシュし、トップの座をアレッシに譲ると共にダンジーが2番手に躍り出た。
ディフェンディング・チャンピオンのライアン・ビロポトはオープニング・ラップで11番手を走り、第1ラップでロックスター・エナジー・レーシングのデビ・ミルサップスが3番手にポジションを上げると共に、ダンジーはアレッシからトップの座を奪った。
ビロポトは第2ラップでアレッシと接触してクラッシュし、19番手まで順位を落とす。そしてヨシムラ・スズキのジェームス・スチュアート第6ラップにミルサップスを交わして2番手となったが、ミルサップスは第13ラップで再び2位の座に返り咲き、スチュアートはさらにチーム・ホンダ・マッスル・ミルクのルーキー、ジャスティン・バルシアに3位の座を奪われた。
レースはダンジーがトップでゴールし、ミルサップスが2位、バルシアが3位に入賞した。これによってダンジーは累積ポイントでミルサップに14ポイント少ない2位に浮上した。
「僕達はメインイベントにかろうじて進むことができて、今夜のレースでは多少のエモーションを感じていた。」「チームはかなり焦ったが、僕達は何とか乗り越えた。長いシーズンなので、この勝利はチームにとって大きな一歩となった。」と奇跡の勝利を収めたダンジーは興奮気味に語った。
尚、スーパークロス第6戦は2月9日にサンディエゴのクアルコム・スタジアムに場所を移して開催される予定である。
450SXクラス第5戦結果
1.ライアン・ダンジー(KTM)
2.デビ・ミルサップス(スズキ)
3.ジャスティン・バルシア(ホンダ)
4.ジェームス・スチュアート(スズキ)
5.チャド・リード(ホンダ)
450SXクラスシーズン累積ポイント
1.デビ・ミルサップス(スズキ)-107
2.ライアン・ダンジー(KTM)-93
3.トレイ・カナード(ホンダ)-92
4.ライアン・ビロポト(カワサキ)-90
5.チャド・リード(ホンダ)-81