もしもルイス・ハミルトンがメルセデスAMGで今年優勝できなければ、そのことの方が驚きだと元F1ドライバーでテレビ解説者のマーチン・ブランドルが語った。ロス・ブラウンのチームでのドライブに備えるハミルトン。彼にとってはマクラーレンを巣立って最初のシーズンとなる。
2010年にファクトリーチームとしてF1に再参戦したメルセデスは、昨年ようやく初優勝を達成したが、コンストラクターズ順位は5位と振るわなかった。ハミルトン自身も移籍初年度の優勝の可能性を強く否定しているが、ブランドルの発言は2008年ワールドチャンピオンの見通しを否定したことになる。
「ルイスの決断はギャンブルだ。だが私は2013年にメルセデスAMGが大きく飛躍すると考えているので、今年の内に彼の優勝する姿を見ても少しも驚かないだろう」
「むしろ彼が勝てなかった場合の方が驚きだ。ルイスの持てるスピードをメルセデスAMGがしっかりと制御し、勝てるクルマを用意したなら大幅にタイムを切り詰めてくるだろう」
ハミルトンはもうしばらくの間マクラーレンに留まるべきだったというのがブランドルの感想だが、昨年の決断が間違いだったとは考えていないそうだ。
「私が口出しすることではない。正しいと信じたのであれば、彼には自分の信じる道を進む権利がある。私が彼のマネージャーだったなら、マクラーレンと短期契約で更新して他のトップドライバーの動きを見極めようと薦めただろう」
「結論は時間が経てばはっきりする。ジェンソン・バトンがマクラーレンに移籍したときも私は懐疑的だったが結果は正解だったしね。実は私は予想は得意じゃないんだ。結果を見てから論評する方が楽なのは当然だよ」