BMWグループは12月12日、米国の大手航空宇宙機器メーカー、ボーイング社との間で、カーボンファイバー素材のリサイクルに関して、共同研究を行うことで合意したと発表した。
カーボンファイバーは、軽量かつ高剛性な素材であることから、自動車では運動性能や燃費性能を引き上げる効果が期待される。しかし、現状ではコストが高いのがネック。しかし、BMWグループは量産化によってコストを抑えることを目指している。
大量生産が実現すれば、課題となるのがリサイクル。そこでBMWグループは、カーボンファイバー素材の航空機などへの導入で豊富なノウハウを持つボーイング社と、カーボンファイバー素材のリサイクルに関する共同研究に乗り出す。
具体的には、米国ワシントンを拠点に、両社は共同研究を行う方針。ワシントンには、BMWグループとSGLオートモーティブ社の合弁工場があり、すでに自動車用カーボンファイバー素材を生産している。
BMWは電動化技術に特化した新ブランド、「i」の市販車に、カーボンファイバー素材を積極採用する計画。第一弾商品の『i3』の発売は2013年後半で、その後にはプラグインハイブリッドスポーツ、『i8』がスタンバイ。BMWグループのHerbert Diess取締役は、「ボーイング社はカーボンファイバーの分野での持続的パートナー」と語っている。