11月6日、最終投票を迎える米国の大統領選挙。「ジープの中国生産移管を阻止」発言が波紋を広げている共和党のミット・ロムニー候補が、自らの主張を表したCM映像をネット上で公開している。
このCMは10月28日、ロムニー候補が公式サイトで公開したもの。タイトルは、『Who Will Do More?』(誰がもっと(米国自動車産業にとって)役立つでしょうか?)と、オバマ大統領に対する政策の優位性をアピールした内容だ。
CM内でロムニー候補は、『ブルームバーグ』が10月22日に報じた「クライスラーグループがジープの生産を中国に移管することを検討」との記事を引用。これが、失業率が高い現在の米国で、さらに雇用を失わせるものと非難している。
しかし、クライスラーグループのセルジオ・マルキオンネCEOは、「ジープの生産を中国に移す計画はない」との声明を発表。ロムニー候補に反論している。
ロムニー候補の主張は、クライスラーグループが2009年4月、破産申請した際、イタリアのフィアットへの同社売却を認めたのはオバマ大統領であり、そのフィアットが、ジープの生産を米国から中国へ移そうとしているのは、許せないというもの。ロムニー候補陣営が製作した30秒のCMは、動画共有サイト経由で見ることができる。