ホンダのハイブリッド車『CR-Z』は一部改良を機に、これまでのニッケル水素バッテリーからリチウムイオンバッテリーへと変更された。新型CR-Zは9月28日発売で、価格は236万5000~263万円。
CR-Zの開発責任者を務める本田技術研究所の友部了夫氏は「今回、100Vのニッケル水素から144Vのリチウムイオンバッテリーを採用した。非常に出力アップに対して、レイアウト、パッケージングに苦労した」と明かす。
しかし実際には「CR-Zは床下にバッテリー収納しているという特徴もあって、コンパクト、軽量化を目指した。出力は非常に上がったが、体積としては(ニッケル水素に対し)97%でできた。またウエイトはほとんどアップすることなくパッケージングした」という。
さらに「従来に比べ約2.2倍エネルギー容量が大きくなったことで、0→80km/h加速の繰り返しが、従来モデルは4回しかできなかったが、9回くらいモーターアシストができるという高効率なリチウムイオンバッテリーになっている」としている。
また「モーターの出力を今回10kWから15kWに上げた」ことや、エンジンも改良したことなどにより「燃費(JC08モード)はCVTモデルで23.0km/リッターと、前モデルよりも0.2km良くした」としている。
ホンダ車では2011年に北米で発売したシビックハイブリッドが初めてリチウムイオンバッテリーを搭載したが、日本市場ではCR-Zが初搭載となる。いずれのリチウムイオンバッテリーもホンダとGSユアサの合弁会社であるブルーエナジー製。