ホンダの伊東孝紳社長は20日、東京の本社で記者団と懇談し、軽自動車『N BOX』の市場投入で反転攻勢が加速している国内販売について、「(軽の強化策が)何とか間に合った」と評価した。
軽は2000年代半ばから新車販売全体の3分の1を占めるに至っており、伊東社長は09年の就任時に「強い意思をもって軽の強化に取り組むことにした」と振り返る。当時、市場ではダイハツ工業とスズキによる寡占化が進んでおり、ホンダとしては巻き返しに転じるギリギリのタイミングだったとの認識を示した。
ホンダの1~5月の国内4輪車販売は、前年同期を54%上回る約22万4000台と高水準。昨年は東日本大震災による減産があったため、その“反動”があるものの、N BOXだけでなく『フィット』および『フリード』も常時、車名別ランキングの上位に入っている。伊東社長は、この「3本柱」による国内好調に、久々の手応えを感じている。