【新聞ウォッチ】ダボス会議で野田首相の“飛び入り”を仕掛けたゴーン社長

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気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2012年1月30日付

●巨大地震「京」で被害予測、揺れ・沈下・津波一体で(読売・1面)

●エクソン、日本事業縮小、東燃ゼネラルへの出資比率下げ、石油精製・販売を売却(読売・1面)

●車に頼らぬ街づくりへ、病院、学校、商業施設、国交省、新法提出へ(読売・2面)

●ダボス会議閉幕、ユーロ圏楽観論が支配、圏外国は追加策迫る(読売・9面)

●インタビュー最前線、日産自動車・山下光彦副社長「燃費改善へ電動、軽量化」(毎日・9面)

●車載先端電池中国生産へ、パナソニック初の海外、14年メド(日経・1面)

●TPP事前協議控え火花、車摩擦再び?日米に緊張(日経・6面)

●三菱自動車、営業益3倍、4〜12月400億円、東南アで新車堅調(日経・9面) 

●企業が寄付、中高一貫「海陽学園」リーダー育成成果どう訴え、保護者は進学実績を重視(日経・35面)

ひとくちコメント

スイスで開かれていた「ダボス会議」(世界経済フォーラムの年次総会)が閉幕した。欧州危機が深刻化するする中、世界各国の首脳や経済界のリーダーなど約2600人が参加し、世界的に広がる経済格差や中東の民主化運動、地球環境の問題など、幅広いテーマで議論が繰り広げられたという。

5日間の会期中には、日本人の俳優として初めてダボス会議に招待された渡辺謙さんが被災地への支援を訴えたことや、ウクライナの女性が「おまえらのせいで貧しい」などのスローガンを掲げて上半身裸で抗議を行い、逮捕されるというハプニングもあったそうだ。

きょうの各紙も「ダボス会議閉幕、ユーロ圏楽観論が支配、圏外国は追加策迫る」(読売)や「世界覆う危機焦燥と無策と」(日経)などと、今回のダボス会議を総括する記事を報じているが、テレビなどのメディアに比べると新聞各紙の取り上げ方は地味。28日には、野田首相も東京からテレビ会議型式で参加したが、翌29日の朝刊で報じたのは、日経と共同配信の東京の2紙だけだった。

しかも、野田首相の“飛び入り参加”をコーディネートしたのは日産自動車のカルロス・ゴーン社長だったが、NHKなどテレビの報道番組ではそのシーンを幾度も流していたのに対し、新聞は「会議場のカルロス・ゴーン日産自動車社長とのやりとりでは……」と共同が配信した以外はほとんど伝えていなかった。

それにしても、両者のやり取りのシーンを画面を見ていて、百戦錬磨のグローバル企業のトップと日本のリーダーとの貫禄の違いを痛感したのは筆者だけだろうか。

《福田俊之》

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