いま話題のSQ。SQとはSocial Quotientの略で直訳すると社会性指数、この言葉を提唱した社会学者の鈴木謙介氏によれば“かかわり”の知能指数ということになる。
氏による東関東大震災の約半年後におこなった全国1万人への調査では、日本人の価値感が「社会に配慮して、他者の手助けをすること」を重視する社会にシフトし定着つつあるという。
調査会社のイードではweb購読者にアンケートを行い、次のクルマ選びについての質問と同時にSQと自動車購入の間にどのような関係があるか調査を行った。調査期間は1月17日から19日の3日間、合計1917名の有効回答を得られた。
調査は次回購入希望のクルマを選んでもらい、あわせてSQの診断テスト(http://www.d21.co.jp/SQ/sq_test/)の結果を記入してもらうという簡単なもの。
購入候補の人気10車種の内訳は、トヨタ アクア(72名)、トヨタ プリウスPHV(58名)、トヨタ プリウスα(33名)、日産リーフ(31名)、ポルシェ911(31名)、スバル レガシィツーリングワゴン(26名)、VWゴルフ(27名)、スバル インプレッサSTI(24名)、BMW3シリーズ(21名)、アルファロメオ ジュリエッタ(22名)となった。ニュースに敏感なレスポンス読者らしく話題のクルマでかつ実力車がズラリとそろった。
これら車種を選んだ人の平均SQで並べてみると面白い結果となった。
プリウスPHV(SQ73.8)、ポルシェ911(SQ71.6)、アクア(SQ70.6)、日産リーフとレガシィツーリングワゴンは(SQ70.0)で同じ値、プリウスαとゴルフも(SQ69.1)で同値、ジュリエッタ(SQ67.5)、インプレッサSTI(SQ67.4)、BMW3シリーズ(SQ67.0)
SQ診断ではSQの値と共に「ガチで正義の味方」「5年連続 町内会長」「ちょいエコセレブ」「中肉中背ジャパニーズ」「半径5メートル星人」「ロンリージコチュー」の6つのSQタイプによる分類が行われる。
トヨタ プリウスPHVの購入を考えている人は、高SQ者が多く集まる「ガチで正義の味方」タイプが34.5%もいて、彼らが平均SQを押し上げているようだ。
プリウスPHVとアクアの両エコカーに挟まれて意外な結果がポルシェ911の2位。「中肉中背ジャパニーズ」タイプが41.9%と大半を占めるが、一方で「5年連続 町内会長」タイプが25.8%、「ガチで正義の味方」タイプが22.6%が引っ張り上げての好結果となった。「ちょいエコセレブ」タイプが3.2%しかいないのがかえって面白い。同じセレブであっても“ちょいエコ”ではなく“町内会長”タイプが多いのだ。
さて、40km/Lの燃費が話題になり購入希望人気ナンバーワンのアクアは「中肉中背ジャパニーズ」タイプが30.6%ともっとも多いが911ほどではない。一方で「ガチで正義の味方」タイプが22.2%、「5年連続 町内会長」タイプが19.4%、「ちょいエコセレブ」タイプも16.7%いる。
1917人全体でも「ちょいエコセレブ」タイプは13.3%しかおらず、アクアの結果は3ポイント以上も高い数字だ。世界平和やエコ活動に関心が高いおしゃれエコ派がアクアを3位に押し上げたパワーになった。
SQと車選びの関係。じっくり観察するといろいろなことが見えてきそうだ。