デトロイトモーターショーでも発表されたフォードの主力セダン『フュージョン』は、ここCES2012でも発表された。会場には昨年に続き、フォード社長兼CEOのアラン・ムラリー氏が登場。プラグインハイブリッド車も追加してラインナップされることを明らかにした。
CESがスタートした10日、ラスベガスコンベンションセンターのセントラルホールの通路には白いベールに包まれたフュージョンが置かれていた。周囲の看板には「フュージョン」であることが明記してあり、ハイブリッド車をはじめエコなガソリン車がラインナップされていることを伝える。しかも、ベールが透けて見えることからフュージョンであることの確認は容易だった。
10日午後2時(現地時間)前、会場には大勢の人が集まっていた。ビデオ撮りのセットアップ、プレスの位置などが指定され、CEOが登場する時間を待つ。午前2時を回って音楽と共に始まったのはムスタングGTのマウスがあたる抽選会。会場を盛り上げようという仕掛けだったと思われるが、当たったのは2名だけ。これはちょっとさみしい。
そのクイズが終わると、まずCESを手掛ける米国家電協会のグラン・シャピロ氏が登場。CESにおける自動車業界との位置づけなどを説明した。これが終わるといよいよCEOの登場だ。進行役のかけ声に合わせCEOが下手より拍手の中現れた。ここで白いベールが取り去られ、真っ白なフュージョンが我々の前に姿を見せた。ここからはCEOがフュージョンについて説明。それによれば、CES2012のオフィシャルカーとしてこのフュージョンが選ばれ、そのフュージョンには8か月後にプラグインハイブリッド車が登場することを表明した。
フュージョンのラインナップはガソリン車とハイブリッド車が基本だが、注目はハイブリッド車の燃費。直接のライバルとなるトヨタの『カムリ・ハイブリッド』やヒュンダイ自動車の『ソナタ・ハイブリッド』を上回る燃費を実現したという。そしてこれらに加えて、「フュージョンEnergi」と名付けられたプラグインハイブリッドを、世界でもっとも低燃費なクルマとして売り込んでいく、と説明した。
CEOは昨年のCES2011で、自動車はエレクトロニクスと強い結びつきがあり、例年何らかの発表をこのCESで行っていくとしたが、その1年後のCESではその約束を果たしたことになる。