【COTY 選考コメント】EVを代表するクルマだからこそ課題も多い…松下宏

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  • 2011-2012年日本カーオブザイヤーは電気自動車の 日産リーフ。

私は『COTYが普通の人と普通のクルマ選びの参考になれば幸い』との考え方を基本にイヤーカー選びをしている。

だから『クルマは小さくて、軽くて、燃費が良くて、安いほど良い。室内が広くて静かで快適ならなお良い。安全性の確保や環境への配慮は当然の前提だ』を基準にしている。

具体的にはこれらの基準を数値に置き換えるなどして選んでいるが、今年のイヤーカーとなった『リーフ』は私の基準に適合しない部分があった。なのでイチ推しの10点ではなかった。

とはいえ、リーフが初の本格的な市販電気自動車として注目されるクルマであるのは確かである。この1年を象徴する、あるいはこの1年を代表するクルマとして長く記憶されるのは間違いないだろう。

今年の10台に選ばれたクルマは、多かれ少なかれ、電気の力を借りて走るクルマが多かった。クルマがますます電動化していくのは、日本カー・オブ・ザ・イヤーが発表された今年の東京モーターショーの出品車を見ても良く分かる。

電動化への歩みを代表するリーフには、電池価格を中心にした価格の低減や、航続距離の延長などの課題に積極的に取り組んで欲しい。

松下宏|自動車評論家
1951年群馬県前橋市生まれ。自動車業界誌記者、クルマ雑誌編集者を経て独立。クルマ雑誌やインターネットメディアなどに精力的に執筆中。またヤフーでも『松下宏の見たクルマ、乗ったクルマ、会った人』と題するブログを平日連日更新中。クルマそのものに限らず、税金や保険から諸費用、値引き、中古車まで、クルマに関係する経済的な話題に詳しい自動車評論家として知られている。著書も多数。近著は共著となるが『国産乗用車60年の軌跡』(グランプリ出版)がある。1991年より日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。独自の視点に基づいて、なにものにも惑わされることのない採点方針を貫くことでも定評がある。

《松下宏》

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