野村総合研究所は、日本、米国、欧州、中国の4極を対象にハイブリッド車(HV)、プラグインハイブリッド車(PHV)、電気自動車(EV)のエコカーの2020年までの販売市場を予測した。
予測では、各国政府による規制、消費者の価値観の変化、自動車メーカー各社の戦略・計画を基にした独自の手法を用いて調査した。
世界4極の乗用車販売台数は、中国の経済成長によるモータリゼーションの進展などを背景に2020年には約6200万台と2010年対比約49%増加すると予想。
乗用車に占めるこれらエコカーの割合は、各国における燃費規制の強化や、電池コストの低減による販売価格の低下により、2020年には約22%、約1300万台にまで拡大すると予想する。
非エコカーは、今後10年間で構成比が約98.5%から約78%に減少するものの、引き続き乗用車市場の主流であることに変わりはなく、販売台数は増加する見通し。世界4極の非エコカーの販売台数は、今後10年間で約750万台増加すると予想する。
地域別のエコカー販売台数では、現在は日系自動車メーカーがエコカーの取り組みで先行していることもあり、日本市場が約3分の2と圧倒的なシェアを占めているが、国別の環境規制強化などの影響を受けて、2020年には米国、欧州、中国がそれぞれ3割前後のシェアを占めると予想する。