オーバルからロードコースへ変更になった今年のインディ・ジャパンだが、ファンに戸惑いは無いのだろうか?
これまで13年も連続して開催されてきたレースだけにそういった懸念は確かにあった。ところが、そこはさすがにフォーミュラ・ニッポンの開催地でもあるツインリンクもてぎだ。
ファンは「ロードコースを走るフォーミュラカー」を自然に受け入れているように見える。特に観客の中の多くを占める「琢磨ファン」はそのようだ。琢磨のF1レースを見慣れ、ロードコースでの彼のパフォーマンスの高さを熟知しているファンにはむしろ「歓迎」すべきコース変更だったのかも知れない。
インディカー・レースをもてぎのロードコースで行うには、ひとつの大きな物理的な問題点があった。サイズ的にも構造的にもピットだけはロードコースのものではなく、オーバルコースのものを使わざるを得なかったのだ。
そこでもてぎはメインストレートのアウト側に新たにピットへの誘導路を設けて対処した。これによってメインスタンドのお客さんからはピット作業を例年通り目の前で見られることになったのだ。
「ピットロードの入り口はスタンドに向かっていて、スタジアム・セクションのよう。バナーやフラッグを振ってくれるファンの姿が良く見えるんです」と、琢磨も言う。そのスタンドが日曜は多くのファンで埋め尽くされることを願う。