三菱樹脂、リチウムイオン電池用セパレータの生産能力を増強へ

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リチウムイオン電池用セパレータ
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三菱樹脂は、長浜工場(滋賀県長浜市)にリチウムイオン二次電池用セパレータ「セパレント」の生産能力を増強するため、新ラインを増設する。

投資額は約25億円で、新ラインの生産能力は年産1500万平方メートル。2012年夏に竣工する予定。

リチウムイオン二次電池用セパレータは、三菱ケミカルホールディングスの成長事業であるリチウムイオン電池部材の主要部材のひとつ。リチウムイオンを適度に透過させ、正極と負極が触れてショートするのを防ぐ機能を持つ多孔質フィルムで、電池が異常加熱した場合、安全に孔を塞ぎシャットダウンする役割も持つ。

三菱樹脂のセパレントは、長年培ってきた材料設計技術とフィルム製膜技術を駆使して開発した高機能セパレータ。乾式法でありながら孔の高次構造コントロールにより湿式法に近い構造を持ち、低温出力、サイクル寿命などの電池特性を併せ持つ。

2009年に長浜工場で年間1200万平方メートルの量産設備を立ち上げ、テスト販売などを通じて、販売してきた。今回、携帯電話やパワーツール、ノートパソコン用のリチウムイオン電池への採用が決まり、加えて今後も需要の伸びが期待されることから新ラインを増設する。

同社では三菱化学との販売も含めた連携を強化しながら、ハイブリット車(HV)や電気自動車(EV)向け用に、耐熱性の高い高機能セパレータの開発を進め、三菱ケミカルグループのリチウムイオン二次電池部材事業の拡大を推進する。

《レスポンス編集部》

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