7月23日、カナダ・アルバータ州エドモントンで行われたインディカー・シリーズ第10戦の予選で、佐藤琢磨(KVレーシング・テクノロジー)が、ポールポジションを獲得した。
佐藤は、先のアイオワ戦でシリーズ日本人ドライバー初のポールポジションを獲得しているが、常設ロード・市街地特設コースでは今回が初(アイオワはオーバルコース)となる。
エドモントンは空港の滑走路を利用した1周2.256マイル(3.63km)、13ターンからなるコース。初日の22日は豪雨で練習走行が中止となったため、予選日の23日朝行われた練習走行が本レースでの初走行となった。今日の佐藤は“乗れていた”。コースコンディションが激変し、他のマシンが続々と好タイムをマークしたことで最終盤で順位を大きく落としたものの、一時はトップタイムを計測するなど、予選前の練習走行も予選への期待が高まる好走をみせた。
ノックアウト方式による予選第1ラウンドをグループ2トップで通過した佐藤は、「ファスト6」を決める第2ラウンドも手堅く4位のタイムで、ポールポジションを決めるファイナルラウンドへと駒をすすめた。迎えたファイナルラウンドも序盤から果敢な走行でトップに躍り出た佐藤は、その後10分間のセッションで最後までトップのポジションを堅持。さらに自らのベストラップを更新する1分18秒5165(=101.971マイル/h)を計測し、1万ドルのピーク・パフォーマンス・ポール・アワードと自身2度目のポールポジションを獲得した。
予選終了後、マシンの上に立ち大きく両手を振り上げて喜びを爆発させた佐藤は、開口一番「最高に嬉しい。チームに心から感謝したい。アイオワ戦での初のポールポジションは特別なものでしたが、今回はストリートコースでもポールポジションが獲得できたという点で大きな意味を感じています」と満面の笑みで答えると、「今回はチームの3台体制がうまく活用出来たと思います。明朝のウォームアップセッションが、レースのセットアップを決める鍵になると思います。コースはオーバーテイクが難しくチャレンジング。長いストレートでの超高速走行からのヘビーブレーキングが要求されます。レースは非常にエキサイティングなものになると思います。良い状態でレースに挑めるよう全力を尽くします」と、決勝レースへの意気込みを語った。
ポール・トゥ・ウィンへの期待がかかる決勝レースは、現地時刻7月24日、12時45分(日本時刻25日、未明3時45分)、グリーンフラッグが予定されている。