またしてもレッドブルの快勝! セバスチャン・ベッテルのポール・トゥ・ウイン。チームメイトのマーク・ウェーバーも3位に入った。
排ガスをダウンフォース獲得に利用するエキゾーストブローイングを制限なく使える最後のグランプリ(次回イギリスGPからは、ほぼ無力化する)で、そのシステムを最も有効的に活用しているというレッドブルは、アドバンテージを1・3フィニッシュで締めくくった。
26日、天候は快晴、気温27度、路面温度47度というコンディションでスタートしたF1ヨーロッパGP決勝。ポイントはピレリタイヤだった。2種類のうちの一方、今回はミディアムタイヤに現れる「クリフ(崖っぷちの意味。ピレリ特有の急激なグリップダウンを称した言葉)」と呼ばれる現象にドライバーたちは戦々恐々という状況が見られた。
スタートで飛び出したのはベッテル、ウェーバー。それに続いたのはフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)とフェリペ・マッサ(フェラーリ)だった。前戦で優勝したマクラーレン勢には勢いが感じられない。最初のピットストップを終えた後に、DRSを使ってアロンソがウェーバーをコース上でオーバーテイク。アロンソは地元のレースで2位に食い込む活躍を見せる。ここバレンシア市街地コースでも前戦カナダGPと同様にDRSゾーンが2か所設定されていたが、それはかなり有効だったと評価できよう。
また、連続入賞記録を「7」に伸ばすべく健闘した小林可夢偉は、ピットストップ戦略でライバルたちを出し抜くつもりだったがいかんせんペースが悪く、16位完走が精一杯。
ポイント獲得のトップ10リザルトは以下の通り。1位ベッテル、2位アロンソ、3位ウェーバー、4位ルイス・ハミルトン(マクラーレン)、5位マッサ、6位ジェンソン・バトン(マクラーレン)、7位ニコ・ロズベルグ(メルセデスGP)、8位ハイメ・アルゲルスアリ(トロロッソ)、9位エイドリアン・スーティル(フォース・インディア)、10位ニック・ハイドフェルド(ロータス・ルノー)。