中国広東省広州で20日、第8回広州モーターショー(広州国際自動車展示会)が開幕した。プレスデー初日ということもあり国内外から多くのメディアが訪れたが、開場から1時間近く経っても入場出来ない人もいる程の盛況ぶり。
入場受付では「ファージョー(チケット配れ)」コールが起こるなど、あわや暴動といった一幕も見られた。
広州はトヨタやホンダの生産拠点があるだけでなく、ディーラー数も300店舗以上と自動車産業が盛んな都市。このため広州モーターショーは、「中国で最も影響力のあるモーターショー」とも言われており、国内外問わず各メーカーの展示にも力が入る。
広州は古くはシルクロードの始発港として貿易で発展してきた商業都市。近年では「世界の工場」とも言われるように、自動車部品のほか服飾品、玩具など世界の様々な製造業の生産拠点として認知されている。GDP成長率も2009年では前年比11.5%の9112億元となったほか、乗用車の普及率も全国平均の2倍以上となっており、自動車業界としては中国で最も注目している市場といっても過言ではないだろう。
今回の広州モーターショーは「TECH・FUTURE」がテーマ。展示エリアは昨年の15万平方mから16万平方mに拡大、出展メーカー数、新型車の発表台数も昨年を超える規模になるという。来場者数は50万人をめざす。
また今回のショーでは昨年に引き続き、日本貿易振興機構(JETRO)が主催する日系自動車部品販売調達展示会(JAPPE)が21日から23日まで併催される。同イベントは中国で唯一の日系自動車部品専門の展示会。成長著しい中国市場でのビジネス拡大をめざし、日系部品メーカー287社が402のブースを展開する。
さらにJETROでは、モーターショー会場で知的財産権保護を呼びかけるブースを設けるほか、トヨタ、BMW、ダイムラー、GMなどと協力し、氾濫する偽造部品を使用した際の危険性や純正用品使用の重要性を呼びかける。
広州モーターショーは20日がプレスデー、21日から27日が一般公開日。