気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2010年9月16日付
●米欧でも介入85円台、日本単独2兆円規模(読売・1面)
●光岡自動車タイで生産10月から(読売・10面)
●「円高是正の動き」歓迎、産業界追加介入求める声も(読売・10面)
●幹事長岡田氏軸に調整、首相「脱小沢」貫く姿勢(朝日・1面)
●聞きたい:ユーシン田辺耕二社長、社長公募行動力を重視」(毎日・7面)
●欠陥の証拠なし、トヨタ申し立て、米連邦地裁に提出(毎日・7面)
●クリーンディーゼル搭載、パジェロで攻勢、三菱自(産経・10面)
●政権交代きょう1年(東京・1面)
●「環境自動車税」総務相に要請、研究会が報告書(東京・3面)
●「格安で高級車」前金受領納車せず、販売店10数社に被害、湘南三菱元課長が不正取引(東京・27面)
●デンソー、インドに開発拠点、来年末エンジン関連部品など(日経・11面)
●日産、新型車15%軽く、15年以降、アルミ・樹脂活用、燃費を改善(日経・11面)
●電池再利用へ共同出資会社、日産と住商(日経・11面)
●二輪車事業国内テコ入れ ホンダ、低コストの車種拡充(日経・13面)
ひとくちコメント
神奈川県鎌倉市にある三菱自動車のディーラー「湘南三菱自動車販売」の元販売課長が、複数の自動車販売店に高級新車を格安で販売するとして前金で代金全額を受け取りながら、一部を納車しない不正な取引を繰り返し、販売店とトラブルになっているという。きょうの東京が社会面で大きく報じている。
記事によると、被害に遭った販売店は、少なくとも全国の10数社。被害総額は数億円規模になる可能性があるという。湘南三菱は発覚後の8月に元課長を解雇。背任の疑いがあるとして、県警に相談中としている。
元課長は業者向けセールスの担当者で、販売店に納める車を仕入れるための資金が足りなくなり、自転車操業的にダンピング販売を繰り返したとみられる。
「ナンバーワンになるというプライドがあった」「会社のため、売り上げのためだった」と元課長は話しているそうだが、販社の管理責任も問われそうだ。
三菱自動車といえば、リコール隠し事件で顧客への信頼を失墜。苦節10年、ようやく信頼回復の道筋が見えてきたところでもある。実態解明の続報が待たれるが、三菱に限らず、販売最前線では減税、補助金に伴う値引き商戦が横行しており、営業マンのモラルのチェックも緊急課題となっている。