【VW クロスポロ 試乗】“なんちゃって”SUVだけど…青山尚暉

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VW『ポロ』は『ゴルフ』と並んで、もっとも日本に根付いたドイツ車、輸入車と言える。ゆえにガイシャ感、特別なクルマに乗ってる感は残念ながらほとんどない。しかし、その常識を覆すポロが出現。そう、新型『クロスポロ』です。

新型クロスポロのハードウェアはこれまた新しい「ポロTSIコンフォートライン」とまったくいっしょ。つまり、今をときめく小排気量にして1.6リットル車以上の加速力を見せつける1.2リットルターボエンジンとスペック(105ps、17.8kg/m)、7速DSGのギヤ比まで同じ。

違いはと言えば、クロスポロならではのSUV風ボディパーツ、ルーフレールなどのエクステリア部分と、タイヤがノーマルポロの15インチから17インチへとサイズアップされ、僅か15mm車高が上がり、車重が30kgほど増えた程度……。と思ったら、インテリアもドアトリムやシートのカラーコーディネイトが専用で、よりカラフルで楽しい雰囲気を演出。ノーマルポロのフツー感とは別物だった。

試乗したクロスポロはマグマオレンジっていう派手なボディカラーだったこともあってとにかく目立つ。これぞガイシャですよ。日比谷、六本木の交差点、表参道でも見られる見られる。大黒埠頭PAでもクルマ好きそうなオヤジが室内を覗き込む。ノーマルポロじゃあり得ません!

走りのテイストはノーマルポロとほとんど変わらず。エンジンはとにかくスムーズで怖いほど!? 速く、乗り心地は17インチタイヤ装着でややゴツゴツするものの、ボディがあきれるほどしっかりしてるから快適感はまったく削がれていない。違いはややピッチングが目立つことと、エンジン音がより元気に聞こえることぐらい。何故、エンジン音が元気に(うるさく)聞こえるかと言えば、エンジンと路面の距離が遠くなったため、路面からの反射音が増大するから。でもむしろSUVっぽい勇ましさがあって好ましい。

ちなみにSUV風でもFFだしロードクリアランスもほぼいっしょ。悪路には向いていません……。なんちゃってですから。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★

青山尚暉|モータージャーナリスト/日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員
東京都出身。自動車専門誌編集者を経てフリーのモータージャーナリストに。自動車専門誌、一般誌、ウェブサイトなどに寄稿。試乗記、購入ガイドなどの執筆のほか、コンパニオンアニマルとしての愛犬と楽しむ快適自動車生活を各方面で提言中。

《青山尚暉》

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