ホンダが7月8日に発売した『フリードスパイク』は発売からおよそ一週間ですでに4000台あまりの受注を獲得したという。テレビCFではサイクリングやキャンプなど様々な使われ方が提案されるモデルだけに、純正ディーラーオプション用品のラインナップ拡充にも力が入る。ディーラーオプションアクセサリーの開発をおこなっているホンダアクセスのスタッフに話を聞いた。
「キャンプや釣りなど、ユーザーが用途に応じてカスタマイズする。また、フリードのように比較的ベーシックなモデルでモデルではユーザーの個性や価値観を演出するという点では用品に頼る必要がある。その部分で私たちの役割があるのではないか」と語るのは、四輪開発ブロック第一開発グループの北崎康之氏だ。
ベースモデルとの性格の違いはオプションパーツにも現れている。設計を担当した四輪品目開発ブロック INグループ小早川城治氏は「ファミリーミニバン的としてドレスアップ中心の狙いが強かった(標準モデルの)フリードに対して、スパイクはより使い勝手を広げるための工夫を盛り込んだ」と語る。
外装パーツはガンメタ一色展開として、RV色を強めながらドレスアップ。フロントフォグの周辺パーツも同色系で専用設計パーツとし、タフさを演出したという。
またフリード最大の特徴とも言える反転フロアボードのサイズに合わせたシステムカーゴトレイや、衣類やハンガー、カーテンを掛けることもできるルーフインサイドレール、そして、新たに千鳥格子柄が登場した交換タイプのインテリアパネルなど、ラインナップも豊富だ。
四輪デザインブロックの小井沼勉氏は「デザイン面ではカジュアル的な演出も考えた。たとえばインテリアパネルは、スパイクの性格を考えて、ファッションの定番である千鳥格子を取り入れ、ヴィスコテックスという立体的な触感が得られる加工法を採用している」という力の入れようだ。また、スパイクのメーター照明に合わせてオプション用のイルミネーションをブルー系でコーディネートするなど、純正オプションならではの統一感のある仕上がりが重視されている。
ディーラー純正オプションの役割は、単なるアクセサリーに留まらない。装着率の高い用品は、次のマイナーモデルチェンジの際に標準装備化されるなど、ユーザーニーズを先取りするという点でも重要な役割を担っている。