クールな顔つきに一新された最新のVW『ポロ』は、よほど動態視力に自信がなければ、すれ違いざま、似たマスクをもつ現行『ゴルフ』と見紛うほど。
そのポロにもゴルフと同じCBZ型 1.2リットルTSIエンジンが搭載された。ポロとしては先代の「1.6スポーツライン」に代わるユニットで、直噴+ターボにより105ps/17.8kgmと十分な性能を発揮、20.0km/リットルの10・15モード燃費(「ゴルフTSIトレンドライン」は17.0km/リットル)を叩き出す。
試乗したのは、本革ステアリング、アルミホイール、フォグランプ、クロームラインなどが標準となるのが嬉しい「ハイライン」だったが、十分によく走る……、というのが印象。
7速DSGは例により俊敏な変速をこなすが、1500rpm付近で1.6リットルに対し40%もトルクが増強されただけあり、Dレンジのままでも加速感は勇ましいほど。振動、騒音など快適性のレベルも十分。後席スペースはゴルフが優位だが、ゴルフのサイズを必要としないユーザーのいい選択肢だ。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★★
島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年より『GOLD CARトップ・ニューカー速報』の取材/執筆を皮切りにフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。