自動車技術会2010年春季大会(19日、パシフィコ横浜)で開催されたフォーラム「ミニマムモビリティでワクワク移動」では、スズキと川崎重工業が20年後の2輪の未来像のひとつとして、スケートボードタイプのイメージスケッチを披露した。
スズキ『SK-concept』は、ボードの中央にあたる部分にねじれの機構を備えた小さなモビリティで、スケボーや波乗りサーフィンと同じような感覚で両足の荷重を調節しながら路面を走行するというもの。
カワサキの電動横乗りミニマムモビリティ『K・Board』※はさらにスケートボードに近いイメージで、停止時には直立もサポートする(同社)という。
「2輪などのモビリティは“一対一”という、クルマにはない魅力がある。インターフェースと動作や、マインドと移動などが一対一の関係にある。こうしたモビリティは、行きたいところに自由自在に行けるという、気持ちとリンクすることで行動範囲が一気に広がり、ワクワクさせてくれるものだ」と川崎重工業の福本圭志氏。
こうした斬新なアイデアと市場が求める商品との間には大きなギャップがある。福本氏は「ひとつの企業体としてオートバイという商品をつくっている以上、ある一定の台数が売れるものをつくっていかなければならない。今後はバイク離れがすすむ若い人たちにどうやったら乗ってもらえるかをさらに考えなければならない」とも話していた。
※画像にある表記「bord」は「綴りの間違い」と川崎重工業関係者