第一汽車(FAW)は23日、北京モーターショーにおいて、新型リムジンの紅旗『CA7600L』を公開した。
第一汽車は中国3大メーカーのひとつ。1953年に旧ソビエト連邦の支援によって設立され、1956年からトラックの生産を開始。1958年には、自社ブランド、紅旗を立ち上げた。また、フォルクスワーゲンやトヨタと合弁提携を結び、それぞれのブランドから、さまざまな車を発売している。
紅旗は第一汽車の高級ブランドに位置づけられ、伝統的に中国要人向けのリムジンを用意してきた。過去には、アウディやリンカーンをベース車両に起用。2006年に発表された『HQ3』は、トヨタ『クラウンマジェスタ』をベースに開発された。また、2009年10月の建国60周年軍事パレード用に、紅旗『HQE』を新開発。胡錦濤国家主席が、このHQEに乗ってパレードを行った。
第一汽車は今回の北京モーターショーにおいて、紅旗ブランドの最新リムジン、CA7600Lを披露。丸いヘッドランプを持つクラシカルなデザインが特徴だ。しかし、そのボディサイズは、全長6375×全幅2007×全高1702mm、ホイールベース3886mmと威圧的。車両重量は2715kgと超ヘビー級である。
エンジンは6.0リットルV型12気筒ガソリンで、最大出力402ps、最大トルク56.1kgmを発生。第一汽車は明らかにしていないが、このV12エンジンは1980年代のBMW製がベースと見られる。
いかにも中国の赤い国旗が似合いそうな、このリムジン。中国の一般庶民からすれば、雲の上の存在に違いない。