日産自動車は15日、中国の子会社日産(中国)投資(NCIC)が現地に適したデザインを展開するため、日系自動車メーカーとして初めて、中国にデザインスタジオを開設すると発表した。
新デザインスタジオは、日産のグローバルデザイン拠点の1つで、グローバルで投入される日産車のデザインやモーターショーに出展されるコンセプトカーの提案を担当する。NCICは新たに約20人を採用し、総額1176万人民元(約1億5700万円)を投資する。スタジオは北京市朝陽区内に設立し、2010年度内に稼働を開始する。
ブランドとデザインを統括する中村史郎常務執行役員・チーフクリエイティブオフィサーは「北京の新デザインスタジオは、市場環境の発展が著しい中国を中心としたアジアのお客さまのニーズ・価値観を反映したデザイン開発の強化を目的に設立する」としている。中国からグローバルに通用する独自で魅力の高いデザインの確立を目指す。
同社では、中国のデザイン拠点として北京を選定したのは、同市が世界有数のデザイントレンドの発信地として急成長しているのに加え、自動車デザインコースを持つトップレベルの教育機関が集中し、優秀な人材が揃っているためとしている。
現在、スタジオ機能を持つ日産のデザイン施設は、国内に厚木、原宿の2拠点、米国サンディエゴに1拠点、英国ロンドンに1拠点あり、北京が5拠点目となる。