【新聞ウォッチ】北京で豊田社長会見、「マーボー豆腐」で疑念を払拭

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豊田章男社長(資料画像)
  • 豊田章男社長(資料画像)

気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2010年3月2日付

●トヨタ、中国では先手、リコール問題、米での教訓生かす(読売・11面)

●トヨタ社長中国でも謝罪、リコール問題成長市場に配慮(朝日・1面)

●トヨタに助っ人、柔道の谷亮子選手、小沢氏に対策要望(毎日・5面)

●リコール影響なし、国内新車販売2月35%増(産経・9面)

●早期退職2700人募集、日航、過去最大の規模に(産経・11面)

●「トヨタの信用は危機に」中国メディアは「酷評」(東京・9面)

●従業員に守られている、気づいた時、涙、米会合で豊田社長(東京 ・9面)

●最小レクサス公開へ(東京・9面)

●太陽電池で積極投資、三菱化学、京セラ(日経・1面)

●電気自動車充電器、トヨタ、普及団体参加、仕様標準化、国際規格狙う(日経・9面)

●命名権を更新、結局は「日産スタジアム」横浜市、年1億5000万円で3年契約(日経・37面)

ひとくちコメント

「中国を含む全世界のリコール問題で中国の皆様にご心配、ご迷惑をかけたことを心からおわびする」。トヨタ自動車の豊田章男社長が1日、中国・北京市内のホテルで内外のメディア約500人の前で大規模リコール問題について記者会見した。

きょうの朝日が「トヨタ社長、中国でも謝罪」と1面トップ、東京も準トップで報じたが、読売、毎日は控えめな掲載。産経、日経は1面では取り上げなかった。豊田社長が日本での度重なる会見や米公聴会に出席したときは全紙が1面トップで報じたが、今回はメディアの扱い方にもズレがある。

見出しでも朝日、毎日、産経、東京が「謝罪」。読売、日経が「陳謝」の言葉を使っている。国語辞典によると「謝罪」は 自分の非について詫びる行為全般。「陳謝」は 自分の非について事情を述べ立てて詫びる行為、としている。詫びるという表現では大差はないが、「謝罪」よりも「陳謝」の方が丁寧に謝っていることになる。

きょうの各紙が記者会見の要旨を掲載しているが、現地の記者からの厳しい質問に対しても、豊田社長は、わかりやすい表現で丁寧に説明したという。例えば、 毎日によると「海外(で生産する)製品は日本国内(で生産する)製品より品質が劣っているのでは」との問いに、豊田社長は「使う環境を考慮し多少味付けは変えているが、マーボー豆腐が中国や日本、米国で少し(味が)違うのと同じ」と「品質に差別がない」ことをやんわり切り返したという。

連日、「酷評」を報じている中国メディアが、果たして豊田社長の持論である「味付けの違い」をどこまで理解してくれたのか、今後の論調の変化を注視したい。

《福田俊之》

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