アルファロメオは、2日に開幕するジュネーブモーターショーにおいて、ブランド初のデュアルクラッチトランスミッション、「アルファTCT」を公開する。採用される車は、『MiTo』だ。アルファTCTは、フォルクスワーゲンが2003年に実用化した「DSG」と同様の、デュアルクラッチトランスミッション。DSGは走行中、片方のギアセットにトルクを伝達しつつ、もう一方のギアセットにも、あらかじめギアを締結。常に次のギアをスタンバイしているのが特徴だ。シフトチェンジの際、片方のクラッチが離れた瞬間に、もう一方のクラッチが重なるように接続。シフトチェンジに要する時間は、わずか0.03 - 0.04秒で、切れ目のないスムーズな加速を実現する。アルファTCTは、FPT(フィアット・パワートレーン・テクノロジー)が開発。6速タイプの乾式クラッチを使用する。パワーの伝達ロスをほとんどなくすとともに、アイドリングストップの効果も手伝って、通常のトルクコンバーター式ATに対して、燃費は最大15%アップ。ギアボックスの制御や構造、アクチュエーターには、23の特許技術が応用されているという。このアルファTCTは今春、MiToの1.4リットル直列4気筒ガソリンターボ、「マルチエア」(135ps)に搭載されて欧州市場へ投入。オプションでパドルシフトも用意される。アルファロメオはコンパクトなTCTのメリットを生かし、他車への拡大展開も計画中だ。
元祖“ベイビー・アルファ”はスーパーカー『8C』のデザインを受け継いだ小さな上質車だった【懐かしのカーカタログ】 2025年6月29日 2008年6月に本国発表、日本市場では翌2009年4月発表、5月発売と…