東京オートサロンはいうまでもなくカスタマイズカーを扱っているので、ターゲットは当然若者になるが、例年以上に若い世代を指向していた感があったのが、トヨタだ。スポーツ系のコンセプトカーが複数台見られた。
ただ若者をターゲットにしただけでは今の時代は厳しいので、そこにエコを加えた1台が、『GRMN SPORTS HYBRID Concept』だ。
GRMNとは、GAZOO Racing tuned by MNの略称。GAZOO Racingとは、豊田章男代表取締役社長が副社長時代に立ち上げたプロジェクトで、レクサス『LF-A』プロトタイプでのニュルブルクリンク24時間レースへの挑戦などで知られる。
最後の2文字のMNは、トヨタのテストドライバーのひとりで、その頂点のマイスターである成瀬弘氏を示す。ニュルの周回数や時間は日本でトップクラスを誇り、世界からも一目置かれている存在だ(ニュル24時間にも参戦)。トヨタのスポーツ車の多くの味付けを行ってきた人物としても知られる。
GRMN SPORTS HYBRID Conceptは、そんな成瀬氏が味付けを行ったコンセプトカーの1台で、4WDスポーツハイブリッドシステムを搭載しているのが特徴。
3.3リットル「3MZ-FE」ガソリンエンジンに加え、F&Rともにホイールにモーターを備える。ボディは、全長4195mm×全幅1895mm×全高1170mm、ホイールベースは2535mmで、スポーツカーらしいワイド&ロー。オリジナルのエアロパーツもボディ各所を彩る。そのほか、パドルシフト付きの電気式CVTトランスミッションや4点式シートベルトも装備。走りの楽しさを追求した1台となっている。