ホンダが2010年のSUPER GT(スーパーGT)に投入する新型マシン『HSV-010GT』。24 - 25日、鈴鹿サーキットで行われたテスト走行の様子が、動画共有サイトで公開されている。
HSV-010GTは、1997年から13年間に渡って活躍し、2009年シーズンをもって引退した『NSX-GT』の後継マシン。ホンダはこのHSV-010GTで、2010年スーパーGTのGT500クラスに参戦する。
HSV-010GTが注目を集めているのは、ホンダのスーパースポーツとして開発が進められてきた次期『NSX』がベースになっているからだ。次期NSXは最終段階まで開発が進行していたが、限られた経営資源を環境対応車に注ぎ込むホンダの方針転換により、2008年12月、市販がキャンセルされた。いわば幻のNSXが、スーパーGTで甦ることになったのだ。
次期NSXはミッドシップレイアウトと決別し、フロントエンジン、リアドライブのFR方式を採用。そのボンネットには、5.0リットル級のV10を搭載する計画だった。しかし、スーパーGT・GT500クラスのレギュレーションは、3.4リットルV8。ホンダは詳細を明らかにしていないが、HSV-010GTは次期NSXのシャシーを基本にしながら、フォーミュラ・ニッポンと共通の3.4リットルV8エンジン(推定500ps)を載せたマシンと考えられる。
24日、ホンダのホームサーキットの鈴鹿で行われたテスト走行には、3台のHSV-010GTが登場。2010年3月20日の開幕戦に向けて、順調な仕上がりを披露した。旧NSX-GTと比較して、大幅な戦闘力アップをうかがわせる映像は、動画共有サイトで見ることができる。