大矢アキオ『喰いすぎ注意』…プジョー塩・胡椒挽きのディープな世界

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“総本山”にない理由

プジョーのミルは本場フランスを旅していると、いろいろなところで出会う。観光ついでには、パリ・シャンゼリゼにあるプジョーのショールームで購入するのがいちばん手っ取り早い。

いっぽうパリのマルシェ(市)の一部にも、プジョー製ミルばかりがずらっと並んだ屋台が出ていることがあって、それは壮観だ。ちょっとした食堂にも置いてあることが多い。

ただし、意外な事実もあった。フランス東部ソショーにあるプジョー博物館でのことである。そこには、カンナから砲弾、銀歯まで、過去にプジョーが生産したありとあらゆる製品が展示されている。

にもかかわらず、併設レストランのテーブルにはプジョーのミルが置かれていない。不思議に思って博物館の学芸員に聞けば、「持って行かれてしまうので、やめた」のだそうだ。日本の高速SAの食堂なら、「がんこおやじの わさびふりかけ」に「本品は売店で販売しています」とシールを貼るだけで済むのだが。たとえ善男善女であっても、プジョー・ワールドに酔いしれたあと、つい魔がさすのであろう。高額商品ゆえの悩みである。

イタリアの我が家にも、プジョーの塩用と胡椒用のミルがある。ボクと同業で、料理ネタを書くことが多い女房が「世界の一流料理人はプジョーを使っている」とかなんとか言って、ずいぶん前にフランスで購入したものだ。

ボディがオリーブの木でできたものなどは円にして1個1万円を超えるが、我が家で買ったのは5000円前後のアクリル製である。かくしてウチも、プジョー(ミル)オーナーになった。「七味とうがらし」や「顆粒だしの素」とともに台所棚に収まるその姿は、トヨタ『クラウン・コンフォート』と日産『クルー』のタクシーに前後を挟まれたプジョー『308』のようでもあった。

《大矢アキオ Akio Lorenzo OYA》

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