フォードは17日、『マスタング』のマイナーチェンジの概要を明らかにした。内外装のリファイン、エンジンのパワーアップ、足回りの設定変更など、改良は多岐に渡る。実車は19日に開幕するロサンゼルスモーターショーで披露される。
今回のマイナーチェンジのテーマは「初代マスタングへの回帰」である。1964年に登場したマスタングは、アグレッシブなボディにパワフルなV8を搭載。「元祖ポニーカー」として市民権を獲得した。
最新モデルは初代のモチーフを随所に取り入れながら、いっそうマッスルに変身。外観はフロントが新グリル、ウインカー一体ヘッドランプ、パワードームなどを採用。フォグランプは小型化され、V8はグリル、V6はバンパーに配置される。リアは3連のLEDランプが新しい。
インテリアはインパネを一新するとともに、アルミパネルやクロームリングで質感を高めた。照明は125色から選択できるようになった。レザーシートは素材を吟味。フォードのテレマティクスシステム、「SYNC」は最新仕様にアップグレードされている。
エンジンは従来どおり、4リットルV6と4.6リットルV8の2機種。最大出力はV6が不変で213ps、V8は11ps向上して315psを発生する。足回りはダンパー、スプリング、スタビライザーの設定を変更し、ハンドリングを引き上げた。
新しいマスタングは2009年12月から販売開始。GMのシボレー『カマロ』、クライスラーグループのダッジ『チャージャー』と競合する。マスタングの車重がライバルよりも50kg以上軽い点は、アドバンテージといえるだろう。