最近のメルセデスに乗って感じるのは、「ずいぶんとまろやかになったなあ」ということ。岩のような剛性感よりも、ちょっとフランス車的な柔らかさが匂い立つようになった。アウディはその逆。かつてあった女性的な気配がどんどんそぎ落とされ、鍛え上げられたマッチョになってきている。だからだろうか、アウトバーン追い越し車線におけるアウディのステイタスは右肩上がりを続け、いまやヒエラルキーの頂点に立つまでになった。『Cクラス』や『3シリーズ』の場合、高価なトップグレードになるとググッとスポーツ度が高まってくるのだが、『A4』の場合、エントリーモデルでも相当に気合が入っている。言ってみれば、全グレード全開モード。固い岩の中心部に入り込んだような乗り心地は、“これぞドイツ車”という感じである。正直、いささかお値段がお高めかな、という気はするのだが、買って後悔する人はいないクルマだろう。■5つ星評価パッケージング:★★★★インテリア/居住性:★★★★パワーソース:★★★★フットワーク:★★★★オススメ度:★★★★金子達仁│スポーツライター『サッカーダイジェスト』記者を経て、95年フリーとなりスペインに移住。96年に「ミズノ・スポーツライター賞」、97年に『28年目のハーフタイム』(文藝春秋刊)を上梓。沢木耕太郎、山際淳司以来のノンフィクション作家として注目を浴びる。活躍のフィールドはサッカーに限らず、人物ノンフィクション、グルメ、ギャンブル、音楽と多岐にわたる。
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