ダイハツの丸い『ムーヴ』の仲間として、8月25日に発売された四角い『ムーヴコンテ』は、ユーザーの“ダウンサイジング志向”にねらいをつけたクルマといえる。
同社副社長の神尾克幸氏は、「ユーザーが、上(普通自動車)からシフトすることもあるだろう。例えば登録車サイズのミニバンに今まで乗っていた人が、『今乗っているクルマの燃費がよくない。だけど慣れ親しんだ居住空間は捨てられない。じゃあ、コンテにするか』と言ってこちらに乗り換えてくれるんじゃないかと期待している」と述べた。
コンテの“外のライバル”たちは、一歩遅れて登場予定のスズキ新『ワゴンR』をはじめとした軽トールワゴン勢のほかに、ひと回り以上大きいミニバン勢もいる。同社商品企画部主担当員課長の北野恵睦氏は、このクルマの強みのひとつである、インテリアについて触れながらライバルたちをにらんだ。
「結果的には日産『キューブ』に近づいた感じもある。キューブやホンダ『S-MX』などのスクエアなクルマのテイストが好きな人が、『このコンテで十分』と満足して乗っていただけるかもしれない。特に内装のクオリティを見てもらえれば、『これだったら乗り換えてもいいな』と思ってくれると思う。そういう意味では、年配の人たちからの評価が高い。目が肥えているので、質感のこだわりがわかってもらえているから」
値段もサイズも小さくて、よく走る、そのうえ上質。そんなコンテのライバルは、他社同クラス勢とミニバン勢と幅が広い。