ユーザーからの要望には、できるだけ対応したい
----:今後予定されている機能があればお話ください。
大原:友人に自分の居場所を教える「位置お知らせサービス」をiモード側の機能として始めようかなと考えています。そして、アプリとしてこの位置お知らせサービスの進化形を他社にはない提案として出せればと考えています。これ以上は詳しく申し上げられませんが(笑)。
----:ユビークリンクは野村総研グループで初めてのBtoC企業ということですが、ユーザーの声を直接得られることの意義のようなものはありますか。
大原:ユーザーの声が直接聞けるというのは、インターネットのサービスのいいところです。ユーザーからの問い合わせは要望として参考になることも多く、可能な限りこちらの検討結果を返信するように努めています。
北村:実績ベースですと小規模な改善レベルだと月に1回以上、機能レベルで大きくかわる場合は3か月に1回くらいのペースでアップデートしていますね。なぜこれほど頻繁にアップデートを行うことになったかというと、ユーザーからのお問い合わせや要望には、開発の側では気づかいような「なるほどこれは便利だよね」というものが多々あるからです。メール問い合わせは開発メンバーで共有しており、できる限り早く対応したいねという雰囲気になっています。
----:こういった進化を感じることができるユーザーは御社サービスのファンになりますね。
大原:全力案内!では、バージョンアップを自動化しています。アプリを入れれば、たとえばiTunesのように、利用しているうちに段々と機能がアップし進化していけるようになっています。
----:ケータイというプラットフォームを使うことのメリット、オンラインであるという良さをプローブで活かしつつ、ユーザーの声を拾い上げる部分でも活かしているのですね。
◆ケータイweb版の開発にも力を入れる
大原:全力案内!のアプリはパケホーダイ加入が前提となってしまいます。ですから、とくにエントリーユーザー向けとしてiモードなどケータイwebの方も平行して力を入れて開発しています。マスコットキャラクター(「ゆびりん」)の影響か、全力案内!には女性のユーザーが意外に多いのです。
パケホーダイに入っていない方や、電車の乗換案内機能だけでいいという方は ケータイwebで使っていただきます。徒歩ナビのルート案内はできませんが総合ナビに関してはwebでも利用可能です。今後は、FLASHなどもつかってよりリッチに表現していくことも検討しています。
----:定期券考慮の乗換案内にもいち早く対応しましたね。これなどは、実用的でかゆいところに手が届くサービスと言えそうです。
大原:定期券考慮は、自分の路線をあらかじめ設定しておき、乗換検索時に複数のルートをシミュレーションして、いちばんお得かつ最速のルートをだすというものです。今後のバージョンアップでは、過去の乗換検索をリストして電車賃を保存できるようする交通費精算対応モードをつくる予定です。営業マンですと毎月いくらどの路線で、ということが頻繁にあると思いますので。