走り始めた瞬間に、目からウロコがポロポロと落ちるようなしなやかでフラット感溢れる乗り味にまずビックリ。
ステアリングを切れば、まるでギア歯面をメッキ加工でもしてあるのではないかと思える滑らかなフィーリングにもドッキリ。
もっとも、そんな好感度溢れるフットワークの印象は、じつは「C300を除く」という注釈付き。シリーズきってのスポーツグレードという位置づけを明確化するため、スポーツサスペンションを標準装備とされた日本仕様のC300は、他グレードに比べてサスペンションの動きのしなやかさがかなりスポイルされてしまうからだ。
どの仕様を選んでも動力性能に不満はないが、それゆえ逆にイチ押しとしたくなるのが4気筒ユニットを積んだC200シリーズ。スーパーチャージャー付きゆえに“踏み”が続けば燃費面が心配になるが、ノーズ・セクションが軽いので、ハンドリングの軽快感などはむしろ6気筒モデルを凌ぐ。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★☆
インテリア/居住性:★★★☆☆
パワーソース:★★★☆☆
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★☆
河村康彦|モータージャーナリスト
1985年よりフリーランス活動を開始。自動車専門誌を中心に健筆を振るっているモータージャーナリスト。愛猫家なのに猫アレルギーが発症し、このところ辛い毎日……