『コルト』に次ぐ三菱の復活ネーミング第2弾。『アウトランダー』のプラットフォーム(車台)に和製アルファ『159』のようなノッチバックセダン・ボディを載せたのか、という予備知識をもって2WDの“スポーツ”に乗ったら、びっくり。
乗り味はアウトランダーや『デリカD:5』そっくり。アイポイントこそ低いが、荒れた舗装路だと揺すられる重カタイ乗り心地、ワナワナ揺れるステアリングポスト、中心付近でかなり重く、しかし切ればグイッと利くステアリング、あるいは、内装のプラスチッキーな樹脂パネル、といった点はこの車台を使った三菱SUVそのまま。
だが、カジュアルなSUVなら笑って許せても、セダンとなると、そのあたりがいささか気になる。つまり、セダンの“まったり感”なし。スポーツセダンで売るなら、2リッターのパワーユニットは少々モノ足りない。ただし、操縦性はSUVよりだいぶスポーティ。セダンは一日にして成らず。
■5つ星評価
パッケージング:★★★☆☆
インテリア/居住性:★★★☆☆
パワーソース:★★★☆☆
フットワーク:★★★☆☆
オススメ度:★★☆☆☆
下野康史| モータージャーナリスト
自動車専門誌の編集部を経て、モータージャーナリストに転身。現在はクルマ雑誌を始め、週刊誌のコラムなど幅広く執筆活動を行っている。親しみやすい文体のなかに見える、鋭い着眼点や独特の語り口にファンは多い。