第40回東京モーターショーの三菱ふそうブースには、2007年6月にモデルチェンジした大型観光バス『エアロクィーン』が出展される。市販車をベースに改良を加えた、参考出品車両だ。
特徴は、「お客様にとってバスでの旅が最高の思い出になるように」と狙った快適性の向上。シートは全席とも、手触りのよい最高級の本革を表皮に採用している。また、シートバックテーブルの形状はユニバーサルデザイン思想のもと、片手で容易に開閉できるようにテーブル側にスライダーを設け、テーブルのくぼみの形状を最適化することで不安定になりがちな紙コップやペットボトルをおいた際の安定性を高めている。
そして、乗降性を高めるためにエントランスには電動式の補助ステップを追加。地面からの一歩を踏み出す最初のステップの高さを従来の345mmから205mmに低くしているのもうれしい配慮だ。
最大のポイントは、バリアフリー化を実現する車イスの昇降装置。油圧の力により作動するこのリフトは地面から車内フロアとおなじ高さまで昇降でき、介護者の力を必要とせず車イスに乗ったままの乗降を可能にしているのである。
車内も車イスに対応し、5-7列目の座面を折りたたんで車イスのスペースを確保できる機構付き。スペースは左右両側に用意でき、安全性を増すためにベルト式の車イス固定装置も備えている。