【D視点】台所のフェラーリ返上!!…599

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 ティフォシは伝統がお好き!!

最近のクルマはボンネットを開けても、機械部品が大きなカバーで覆われているのにお気づきであろう。エンジン部分は高度にシステム化された精密機器で、素人には手を触れることは勿論、見ることもできない。

フェラーリのエンジンも同じように精密機器にもかかわらず、昔のように赤い結晶梨地のインティークマニホールドやロッカーカバーが鎮座している。12気筒エンジンを作ってレース界にデビューしたフェラーリの創業者エンツォ・フェラーリの想いを感じさせて、思わず口元がほころぶ。

フェラーリの多くはピニンファリーのデザインで、その美しさが話題となるが、本当の魅力は、このような「頑固なまでのこだわり」から生まれたもののようだ。この想いはデザインにも表れていて、魅力的なデザインも意外に保守的であることに気付く。

フェラーリの歴代フラグシップカーのなかで、革新的でデザイン的にも優れているのは『365GTB4』といえるが、ティフォシに人気の高いのは250GT SWBということで、独創的というより安心して見られるものが好まれる。

ティフォシは社会的な成功者であると同時に、年配者である場合が多い。自己の獲得したものを失わないよう、皆が認める確実なもの、即ち伝統的で定評のあるものを好む傾向があるようだ。この的を外さないのが、フェラーリの良さなのだ。

D視点:デザインの視点
筆者:松井孝晏(まつい・たかやす)---東京造形大学教授、デザインジャーナリスト。元日産のデザイナーで、社会現象となった『Be-1』をプロデュースした。

《松井孝晏》

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