F1がハイブリッドに? FIAはさる12月8日、コンストラクターズ代表のGPMAと、今後5年をかけてF1のレギュレーションを改定してゆくことに合意、ロードマップを発表した。年内に最終合意に至る予定だ。ロードマップ2007年●レギュレーション発表済み●現行2.4リットルエンジンの“凍結”2008年●すでにレギュレーション発表済み。ただし前後輪中心間の空力的付属物(バルジ、ウイングレット、煙突など)の禁止の可能性(全チームの合意による)●スポーティング規則により実車の風洞使用、モデルの風洞使用、テスト装置の使用などを制限する(過半数のチームの合意による)。●現行2.4リットルエンジンの継続2009年●ブレーキエネルギーの回収と再利用 ※1●ダウンフォースの50%削減●オーバーテイクを容易にするため、空力など変更●現行2.4リットルエンジン規定の継続と、可能ならばドライブトレイン(エンジンとトランスミッション)の4戦使用※1 具体的な技術や、回収したエネルギーを何に再利用するか定義していない。駆動力に再利用するなら、パワートレインを内燃/電気のハイブリッドとし、ブレーキエネルギーで発電、電池やキャパシタに一時蓄電し、電気モーターで駆動力を補助する、回生ブレーキが考えられる。畜圧(油圧、気圧)やフライングホイール(弾み車)は?2010年●廃棄(浪費)熱エネルギーの部分回収と駆動力への利用 ※2●排ガスのエネルギーの部分回収と、それの駆動力への利用 ※3●全部または一部標準化された空力パーツ(あるいは、ロードカー開発に貢献する規則の導入)●現行2.4リットルエンジン継続と、可能ならばドライブトレインの4戦使用の継続※2 ここでは駆動力に利用すると定義してある。※3 この項目とその前項では、技術は定義していないがターボのようなものが考えられる。2011年はターボチャージャーと明記してある。2011年●おそらく新規格の4戦連続使用エンジン。以下の特性をもつ。--高効率のターボチャージャー導入--燃料(エネルギー)の流れの制限--直噴--高回転(1万5000プラス)のためのダウンサイズ--バイオ燃料の導入(燃料の流れよりはエネルギーの流れに制限を加えることにより、バイオ燃料なら何でもありとする可能性も)●おそらくシャシー規定の改変。以下を含む。--ダウンフォースのさらなる削減--コーナリングとハンドリング技術の強化--エネルギー効率化のための電子制御自由化--ドライバー補助のための電子制御も自由化の可能性●ロードカーとの関連を考慮した素材の使用●ロードカー関連技術の導入2012年●新エンジンの導入。上記と同様。--今後については検討する。ここに書かれていないが重要な技術や研究分野もあり得る。規則改正の目的は自動車産業(そして社会一般)に関連した研究開発を刺激すること。その目的にそぐわない技術開発を排除し、コスト効率を高めるとともにコスト削減し、世界最高峰のモータースポーツとしてF1のイメージと興奮を維持し、さらに高めることにある。