新型『スカイライン』(20日発表)のシャーシは、旧型モデルで採用されたFMパッケージを継承しながら骨格全体の設計を一新した新型「FR-L」プラットフォーム。
新型スカイラインを皮切りに、次期インフィニティ『Q45』、次期日産『フェアレディZ』など、上級FRモデルにも展開が予定されている、今後5年以上にわたって日産の屋台骨を支える重要なプラットフォームである。
ボディシェルは剛性アップ、軽量化、静粛性向上などを達成するため、構造から製造工法に至るまで、あらゆる面で見直しを受けた。旧型ボディに比べ、スポット溶接の打点数を550点、アーク溶接を20カ所増加。強固な線形溶接であるレーザー溶接については、旧型の合計2600mmから8200mmへと拡大した。
剛性アップだけでなく、低振動化の概念を新たに採り入れたのも注目点だ。最新のシミュレーション技術を用いて、サスペンションの振動、揺動などの特性、サスペンション取り付け部位と車体の振動特性をトータルで最適化し、入力に対して振動を起こしにくい構造に仕立てたという。
これらの改良により、剛性はねじれ方向が旧型比30%、フロント部の曲げ剛性では60%以上アップを果たしている。