先代三菱『パジェロ』は大きく盛り上がった力強いフロントフェンダーがデザインの特徴だったが、新型(4日発表)はシャープに通ったキャラクターラインが印象的。フロントフェンダーのフレアはその下までだ。
三菱自動車工業デザイン本部デザイン部エキスパートの槇村優さんは「3代目先代の盛り上がったフロントフェンダーも、全幅が掴みやすい、空力に優れている、という機能性ありきのデザインだった」と話す。
「しかし直線基調のデザインの方が受け入れられている日本市場では好き嫌いが出た。今回は直線を通し、ボンネットを上げることで見切りを良くした。空力についてはフロントコーナーをダイヤモンドカットすることで向上させている」
また、ロングボディモデルで特徴的な、弓状に下方へカーブした、ウィンドウ輪郭の下端も視界向上のためのデザインだ。
「オフロード走行時にタイヤの状態を確認しやすいよう、ウインドウ下端ラインは低い位置になければダメ。しかしそのまま後ろまで引くと、トータルでガラスの面積が大きくなり、高い位置で重量が増えてしまう。必要な部分で最大限の視界を確保し、後ろは少しでもガラスの面積を減らすようなラインになっている」と話す。
タイヤが見えやすいよう、座る位置の中心部も他車よりもドア寄りに位置しているという。