三菱ふそうトラック・バスの『キャンターECO HYBRID』(今夏発売予定)のコンセプトは「E3」。E3とは「Ecology(環境適応性)」「Economy(経済性)」「Easy drive(運転手の負担軽減)」の3要素を盛り込んだトラックであることを指している。
エコロジーは、新長期規制に適合し、超低PM排出ディーゼル車認定を取得(3つ星)した4M42T型3リットル直4DOHCターボディーゼルを採用したことを指す。このエンジンは本来、車両総重量の小さい2トン積みショートボディモデル専用のものだが、ハイブリッド化によって発進トルクの問題が解決され、総重量の大きい3トン積み車であるキャンターECO HYBRIDに搭載することができた。
エコノミーはハイブリッドシステムの採用。アイドリングストップ、加速時のモーターアシスト、減速エネルギーの回収と再利用によって、燃費を向上させる。またクラッチやセルモーター、ジェネレーターなどの補器類やブレーキの消耗も抑えられ、整備費についてもエコノミーだ。車両導入費用は普通のトラックに比べて高くなることが予想されるが、それでも「保有期間のかなり早い時期で通常のトラックに対してコストメリットが出るようにしたいと考えている」(三菱ふそう関係者)とのことで、宅配便などヘビーユーザーにとっては積極的に選択する意義のある価格付けになるもようだ。
最後のイージードライブは、効率の高いMTをベースに、変速やクラッチ操作を機械化した機械式AT、INOMAT-IIの採用を指す。快適性、安楽さに加え、安全性の向上にも役立つと三菱ふそうは考えている。