レクサス『GS450h』のエネルギーコントロールシステムは、トョタ『ハリアーハイブリッド』、同『プリウス』など、他の「THS II」搭載モデルと原理的には共通。バッテリーはニッケル水素で、出力は最大36kW(システム出力からエンジン出力を引いた計算値)、電圧は直流288V。
リアシート背面に搭載することで、ラゲッジルームへの侵食を最小にとどめている。なお、バッテリー搭載によって純ガソリンモデルにあったトランクスルー機構は廃止されている。
コントロール部の大きさはハリアーの30リットルから11リットルへと、3分の1程度に小型化された。バッテリーから供給される電気をDC-DCコンバーターで最大650Vまで昇圧し、インバーターで交流に変換してモーターとジェネレーターに供給する。
回生ブレーキも高性能化が図られている。回生ブレーキ力は駆動輪で発生するため、RWDはRWDやAWDに比べてセッティングが難しいが、モーターによる制動力の変化に応じて油圧ブレーキの制動力を最適制御することで、効率を高めている。ブレーキングフォースによる姿勢変化の影響が少ない低速域では、減速エネルギーのほとんどが回生ブレーキによるものだという。