運転席に座ると、スピードメーターの左側はタコメーターかと思ったらkWの表示計がある。これだけでもハイブリッド車に乗ったというインパクトがある。
停止からアクセルペダルを床まで踏み込むと長い時間、背中をシートバックに押さえつけられる加速が味わえる。高性能電気モーターと高性能ガソリンエンジンのよさをうまくつなぎ合わせた感じだ。ポルシェも真っ青になるくらい、驚くほどの加速感である。
ハンドリングはこのパワーには完全な不足状態である。直進から舵角45度くらいまではダルなだけでなく応答遅れも感じた。何しろ正確なライントレースがしにくい。高速コーナーではよく踏ん張っている。
サスペンションは硬い感じでロールも小さく収まる。もっと自然な感触のほうがいいだろう。ブレーキペダルに対する反応も少し遅れるので違和感がある。回生ブレーキを使うためには仕方がないとは思うが、交通量の多い道ではちょっと疲れそうだ。
■5つ星評価
パッケージング:★★★☆☆
インテリア/居住性:★★☆☆☆
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★☆☆☆
オススメ度:★★☆☆☆
こもだきよし| モータージャーナリスト
クルマ好きというより運転が好きなモータージャーナリスト。日本自動車ジャーナリスト協会副会長、BMWドライバー・トレーニングのチーフインストラクター、JAF交通安全委員会委員、警察庁各種懇談会委員などを務める。